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2010年3月10日水曜日

基地問題 - 政界再編?

いくら支援をすると言っても、いまさら、OKするところがあるはずない。

普天間が、賛成から、反対に回ったんでしょ?

たとえ、手を挙げるところがあっても、アメリカが、OKという可能性は極めて低い・・・

だいたいさ、国防問題を住民問題にすり替えた時点で、鳩山さんの首相人生は終わった・・・


信じられねえ~~~


AO











東アジアゾーンの高級リゾートへの道?

ゴルフ付き、笑い

開発と自然保護


バリ島なども、上手にやっている・・・


ホテルの高さ制限、ホテル専用ビーチなど、高級リゾート


ショッピングモール


そして、開発制限をつけている・・・


僕のように、クタ(町という意味)ビーチなどへ来る日本人は少ない


つまり、観光客をアジア人にターゲットすれば、やはり、高級リゾートを望むのでは?


マーケティングが必要です・・・


アジア人向けのリーズナブルなリゾート開発・・・

自然保護とリゾート開発は表裏一体、欲をかくと、結局は損をする・・・


AO

北海道は?

観光と牧場?


乳製品? じゃがバタ?










東北は?

農林水産業? 食料自給率向上がVogue



四国は?

東北に同じ?



中国の日本海側は?

同上?


食料自給率向上は最重要政策だと思うが・・・


国防以前に、腹が減っては戦ができぬ、笑い

だから、食料自給率向上は、国防問題である・・・





結局、民主党じゃ、チェンジできない・・・

やはり、昔から言っているように、政界再編しかないのでは?

だれが、どこの政党に行くかは不明・・・

ひとりひとりの問題だと思う・・・

適材適所、グローバル対応型じゃないと、話にならん・・・


鳩山政権はすでに政権末期症状だ・・・

どうするんだろうな?











結局、成果は?


刷新が霞が関に切り込んだ・・・(仙谷)

ダム開発などの無駄にストップをかけた(前原)

放送設備の契約(南米五カ国、原口)

これだけなのかな?


どうするんだろ? これから?

JAL、無駄な地方空港、ダム開発、高速道路、、、赤字のタネはたくさんある・・・









新東京銀行問題、金融問題、住宅ローン問題、建設・不動産問題、、、

食料増産体制へ、民族大移動?










東京もやばいよ・・・

情報産業とインフラで、黒字出せんの?

郊外の住宅地など、過疎化が進むはず・・・









東京もやばいよ・・・

情報産業とインフラで、黒字出せんの?

郊外の住宅地など、過疎化が進むはず・・・



僕は、自動的に、判断する・・・

シャングリラを見た後に・・・

タイムリミットは過ぎた・・・


マニラの携帯電話は、ほとんどがノキア、そして、想いだしたモトローラ・・・






東京大空襲では?

中心部から外へ向かって燃えたのでは?

金融原爆は?

郊外から影響が出始めて、都心へ向かう・・・


数年前に、バウハウスとのWorkshopで、東大・大野教授?が指摘していた・・・


私鉄の駅の周りだけが残る・・・ ファイバーシティーになる・・・

郊外の私鉄の駅のうち、廃止になる駅も出てくるだろう・・・




「人口減少時代の都市」   ・都市
秋葉原で「ファイバーシティ×シュリンキングシティ」という展覧会が開催されている。この展覧会にあわせて、「トーク・イン」という連続レクチャーも開催される。夕方から、その第1回に参加した。

はじめに大野教授(東京大学大学院)から「都市が縮小する時代の特徴」の整理がなされた。都市が拡大した時代と違って、都市が縮小する時代にはいかに豊かな時間を過ごすための空間を準備すべきかが課題になる。これまでの効率的な空間管理や空間整備から、人々が「いい時間を過ごすことができた」と思えるような価値をどのように生み出すのか。都市が縮小する時代のデザインは、このことを体現させるものでなかければならないとの指摘があった。

続いて、日高特任助手と山代助手(ともに東京大学大学院)による「空間占有のマネジメントから時間価値の創造へと移るアーバンデザインの手法」についての発表がなされた。大野先生の指摘する「いい時間を過ごしたと思える価値」を創造するために彼らが用いる手法は大きく3つに分かれており、それぞれ「インスタレーション」「コラボレーション」「パフォーマンス」と呼ぶ。「インスタレーション」は場所の文脈を尊重し、既存の空間との呼応のなかでその状況に少しだけ介入することによって最大の効果を生み出そうとする手法。「コラボレーション」は主にコミュニケーションのデザインであり、新しい合意形成のための手法。多様な主体がコラボレーションする場合には、共通言語としてのメディアが必要になることが多い。またトライ&エラーを繰り返す都市実験(社会実験)の可能性を探る必要がある。特にこれまで失敗が許されなかったアーバンデザインにおいては、いかにエラーを許容して次の成功へと結びつけるか、という思想が求められる。「パフォーマンス」はまさに時間のデザインであり、それを経験する人にとって最高の価値を与えるイベントを実施する手法。単なるイベントではなく、持続可能なイベントの連続体としてのシステムをつくりあげることが求められる。同時に、イベントの内容についても新たなアクティビティを誘発するようなものであることが望ましい。以上3つの手法を用いながら、これまでの硬直的で合理的なアーバンデザインを時間価値創造のアーバンデザインへと変貌させることが、都市が縮小する時代に求められることだと結論付けられた。

一方、梶原氏(都市デザインシステム代表取締役)からは、高度経済成長期とは違った都市開発の事例が多数紹介された。既存の古いホテルをリノベーションして再生させた「ホテルクラスカ」や沖縄やベトナムにおける「森を増やすリゾート開発」など、これまでの自然破壊型開発とは違ったデザイン手法が示された。

田中氏(春蒔プロジェクト主宰)からは、アーティストやデザイナーが共有して使うワークスペースの提案や、既存の公園や緑地に乗り付けて必要な機能を提供するトレーラーの提案など、縮小する都市に必要な「共有(シェア)」の概念に基づいたアーバンデザイン手法が提示された。

岩本氏と墨屋氏(ともにボートピープルアソシエーション主宰)からは、使われなくなったバージ船を利活用したカフェや庭や会議スペースのプロジェクトが紹介された。多様な機能を付加されたバージ船が複数集まれば、海上にひとつの街をつくることができる。この移動可能な街こそが、陸上交通が寸断されてしまう震災時などに役立つのではないか、という提案がなされた。

今回のシンポジウムで発表されたように、柔軟なアイデアを活用しながら、膨大な行政負担をかけずに、民間の力をうまく組み合わて人口減少時代の都市経営に関する具体的な施策を展開することが重要である。人口減少時代の都市を考える際の前提条件が、成長時代とはまったく変わってしまっていることを改めて実感したシンポジウムだった。



市 長
 環境省の地球環境保全を目的とした調査・研究事業に、「日本建築学会特別研究委員会」提案の「低炭素社会の理想都市実現に向けた研究」が採択され、その研究のモデル都市に長岡市が選ばれました。そこで、研究を担当されている東京大学の「大野秀敏」教授から、今回の研究の趣旨などについてご説明いただく機会を急遽設けさせていただきました。大野教授は、昨年度シティホール設計コンペ審査委員会の副委員長をお願いした経緯があります。

大野秀俊教授
環境問題の研究は、燃費の良いエンジンをどう作るかなど、技術的な課題解決のための研究が多いです。私どもの提案は、例えば低燃費の車は開発され続けますが、車中心の社会が変わらない限り、ガソリン使用量は劇的に減りません。そこで都市、社会全体で環境問題を考えるという発想から提案しました。
 また一昨年 、先進国が直面している“人口減少社会”“環境”などの問題を、都市全体で解決しようという「ファイバーシティー東京2050」という構想を提案したところ、国内外で大変な好評をいただきました。しかし構想は首都圏中心のため、地方都市について触れていませんでした。当然周りから“地方としはどうなの?”という問いかけが多くあり、今回の提案に至りました。
 モデル都市は、長岡市のほかに、柏市、土浦市、福生市、北九州市を対象とし、2050年ぐらいを目標にした将来の都市像を描く予定です。
 長岡市は、天然ガス、バイオマス等のエネルギーを活用した非常に魅力的な環境政策を進めています。特に昨今の原油価格高騰の中、産業政策としても魅力的です。現在、首都圏に人口が集中し続け、地方都市は減退すると予測されていますが、必ず現実になるわけではありません。地方都市が知恵を出し、互いに競争し、活力溢れることになれば流れも変わっていくと思います。長岡市は首都圏の影響も少なく、非常に活力に満ちた都市です。シティホールでのご縁から長岡市をよく知る関係でもあり、モデル都市に指定しました。
 私たちは、長岡市からの委託により研究を行いません。場合によっては辛口の意見を指摘することもあります。客観的にかつ包括的、長期的なビジョンを作ってみたいと思っております。

Q.研究結果は、平成22年度に発表する予定ですか。
A.研究期間は平成2022年度です。1年後くらいに中間報告を行い、3年後に最終報告を行う予定で
  す。また中間報告の成果いかんによって、研究が打ち切りになることもあります。

Q.現地調査の方法、調査人数はどのくらいですか。
A.まず市域全体の現況を把握するところからスタートし、その後分野別のデータを長岡市から頂戴する
  ことになると思います。今回の調査人数は7名です。

Q.研究の最終的な目標はどこにおいていますか。
A.現在の社会は、二酸化炭素が確実に増えています。日本の政府や国際機関は、二酸化炭素を地球
  全体として約50%の削減、先進諸国は約80%の削減が必要としています。人口減少、少子高齢
  化、福祉・医療などの問題を組み合わせた中で、二酸化炭素を80%減らせる都市のモデルケース
  を示せればと考えています。

Q.長岡市として、今回の研究に何を期待していますか。
A.今回の研究で長岡市を裸にしていただき、環境に関する提案を色々してもらうことは、あらゆる面で
  長岡市が有利に働くと思っています。例えば企業誘致です。今私は企業誘致のために東京を回って
  いますが、企業はとにかく環境に貢献することを第一に考えています。トヨタ自動車(株)の会長、
  スズキ(株)の会長にお会いして話しをしても同様です。西部丘陵地の開発において“低炭素の工業
  団地づくり”といった提案がいただけるかもしれないと期待しています。



シュリンキング・ニッポン:縮小する都市の未来戦略

2008年10月31日カテゴリー: 国内建築環境・福祉デザイン
シュリンキング・ニッポン:縮小する都市の未来戦略
ゴーストタウンの風景。秋田県にある大館市では、2001年に主要なデパートが閉館した後に多くの商店も廃業に追い込まれ、シャッター商店街の名で知られることとなった。その後始動した「0 DATE(ゼロダテ)」プロジェクトでは、人々が空き店舗を復活させようと、シャッターの裏にあるものに目を向け始めている。こちらは廃業した椅子店の中。(写真:Masato Nakamura、鹿島出版会発行「シュリンキング・ニッポン」より。)
少子高齢化、縮小する地方都市、そして何よりも昨年の社保庁の年金問題の煽りを受けて減少する政府予算….。都市計画において、日本は多くの問題に直面している。以前PingMagでは、東京を巡回して縮小する人口に焦点を当てた「縮小する都市展」をご紹介したが、2005年に未来の日本の戦略を提示したファイバーシティ構想を発表した東京大学の大野秀敏教授もそのプロジェクトに名を連ねていた一人だ。本日のPingMagでは、先日その続報ともいえる構想集、「シュリンキング・ニッポン」を鹿島出版会から出版された大野教授に日本の都市設計についてお話をうかがった。
作:ベレーナ
訳:山根夏実
大野教授のファイバーシティ2050は、東京が直面する人口の減少と高齢化とそれに見合った都市構想に焦点を当てたプロジェクトでしたが、3年を経て発表されたシュリンキング・ニッポンは、その続編的な内容だと考えてよろしいのでしょうか?そもそもこのプロジェクトはどうやって始まったのですか?
2007年に秋葉原で3週間の展示(昨年の展示の詳細はこちら)を行った際に、週末ごとに2、3人の講師を招待して小さなシンポジウムを開催したのですが、そのカンファレンスの成果のまとめと、私たちのファイバーシティ構想への新たな解釈を本として出版すべきだと思ったのがきっかけです。その他にも、私たちの構想をLinuxコンピュータシステムのように拡張したいという考えもありました。MACとWindowsは企業に独占されていますが、Linuxはオープンソースのシェアウェアなので、人々が集合的な力で拡張・改良することができます。シュリンキング・ニッポンは、シンポジウム中にこの議論を人々と共有したかったので、そういった目的を念頭に置いて作られています。
1950年から2050年までの日本社会の変遷を表した、2枚の人口統計図。いずれも少子高齢化が進むことによって、70歳代を主体とした国になることを示している。シュリンキング・ニッポンより、鹿島出版会発行。
この本の第二部がカンファレンスの成果をまとめたものになっているのですね。こちらの戦略には、アトリエ・ワンの塚本由晴氏によるコンセプトや吉祥寺のプロジェクト、そしてアーティスト集団Kandadaアート・スペースのものなどがありますが、それについて詳しく教えてくださいますか?
目次をご覧になればわかると思いますが、この本は私が縮小の段階を生き抜くのに必要だと考えている、郊外、住宅と家族、自然を楽しむ訓練、ストック型思考、そして都市を遊ぶの5つのカテゴリーに分かれています。ファイバーシティですでに説明したように、郊外は高齢化社会によって縮小段階にあります。社会が彼らを支えられない以上、高齢者も働くというのも一つの戦略です。おそらく日本は近いうちに世界でもっとも高齢者の多い国となり、現在と同じレベルで運営が続けば、国民年金はほぼ破綻状態になるものと思われます。年金支給額が引き下げられれば、高齢者は自分でお金を稼がなければなりません。これが郊外がもっとも変化せざるをえない理由です。
秋田県大館市の商店街。2001年に一番大きなデパートが閉店した時に、商店の4分の3も廃業に追い込まれた結果、大館は「シャッター商店街」として知られることとなった。(写真:Masato Nakamura、鹿島出版会発行「シュリンキング・ニッポン」より。)
その次が家族です。現在の日本では、核家族と呼ばれるタイプが最大の割合を占めていますが、近い将来には高齢者だけでなく、若い人も含む独身世帯がもっとも大きな割合を占めることになります。そのもう少し後には、結婚や離婚を経てシングル家庭が一般的になります。そのせいで、これからの20年、30年は、人口は減少しても世帯数は増加の一途を辿ります。同時にこれはシングル家庭が地域の支援を必要としていることを意味します。そこで公共と政府がシングル家庭を支援するということになりますが、それも公共予算の不足によって実現できないでしょう。
第3章は自然の不足と、いかに人々が都市に緑が必要だと常に話しているかについてです。政府はいつもロンドンのような海外都市と緑地帯の割合の指数を比較していますが、将来的には人口が減少して、東京にもたくさんの空き地ができます!
先ほどの郊外に一旦話を戻しますが、私たちは生きている限り働くという風に考えていかなければならないのでしょうか?
2050年には、日本の総人口の40%は65歳以上で占められます。これは現在の割合の倍です。ですから高齢者を雇用しなければ、日本の産業はおそらく崩壊するでしょう。こういった人々を第一線に留め置いて、鍵となる住宅問題にも対応していけば、高齢者も定年を過ぎてから長く働けると思います。もちろん現役の若い人と同じスタイルでは働けませんから、そこは変えていかなければなりませんが、そうしなければこの国の経済は現在の繁栄を維持することはできないのです。
1955年から2035年までの人口量を面積化した日本地図。1955年には5%だった高齢化率が、2035年にはすでに3分の1にまで膨れ上がっていると予想される。また1955年には人口の40%が主要3都市に集中していたが、2035年には60%近くが3大都市圏に移り住むものと予想されている。
なるほど、外国からの労働者を雇うだけでは足りないのですね。では日本の都市構造に話を戻しましょう。世界の他の都市では、人々は郊外に移り住んで、都市の中心部から離れていっているようですが、東京は違うみたいですね…。
東京では、現在その逆の動きが起こっています。都市住宅がこれほど多い理由の一つに、お金のある若い夫婦が挙げられます。もう一つの理由は子供が独立した後の熟年夫婦で、こちらは子供が家を出た後に郊外の家を空けて、都心の小さな家に移り住むケースです。ですから地方都市は縮小し、人口と産業の半分をなくして、自治体はここでもまた破綻するのです。
シュリンキング・ニッポンでは、まるまる1章と付属のDVDのビデオリポートが北海道の函館市に割かれていますよね。これは函館が、大都市に移住する人々の数が特に顕著な街であるということでしょうか?
実は函館を選んだのは、縮小する都市のフィリップ・オズワルド氏なのです。函館、新潟、そして北九州市の門司区はどれも象徴的な町で、いずれも港町で、二次大戦前までは栄えていた場所です。それというのも、当時の日本は朝鮮や中国などのたくさんの植民地を持っていて、それ故に多くの経済活動があったのです。占領が終わると同時に港町の繁栄も終わりましたが、将来の日本は、昔植民地だった国々と新たな関係を築いているでしょう。たとえば、ロシアのハバロフスク満州北部の都市には、日本人用のコールセンターがたくさんあります。これはインドにアメリカ人用のコールセンターがあるのと同じことで、これが日本海を隔てた新しい繋がりなのです。
こちらもゴーストタウンとなった大館市の様子。「0DATE(ゼロダテ)」プロジェクトの一環として、空き店舗を復活させようとする人々。ここでは店舗の入り口を塞いでいた木の格子を外す作業が行われている。(写真:Masato Nakamura、鹿島出版会発行「シュリンキング・ニッポン」より。)
それは面白いですね!では再度、住宅に話を戻していただいて、日本の建築はそちらの方面ではかなり特殊なのだそうですね。その点についてご説明いただけますか?
第4章のストック型思考はファイバーシティでも触れたことについてなのですが、日本の建築は30年から35年という、世界でもっとも短い寿命を持っています。これは日本人の世界一長い寿命とは対照的です。しかし資源の不足や予算の減少を考慮すると、今後は今までよりも長く使える、よりパフォーマンスの高い建築物でなければなりません。
確かにその通りですね。私たちが東京の建築で驚いたことは、ここでは他の都市にはありえない、かなり突拍子もない建築が実現されているということでした…。
その理由の一つには、こちらでは西洋の国々ほど都市規制が厳しくないという点が挙げられると思います。その他にも、形に関してはクライアントが寛大だったり、そういったユニークな形の家やオフィスを欲しがる人がいるのかもしれません。私はよくレクチャーで建築を衣装にたとえるのですが、衣装には二つの役割があって、そのうちの片方は社会的な役割、もう片方は個人的な役割です。
社会的な役割というのは、たとえばビジネスマンがスーツとネクタイを着用するようなもので、国際的にもこれが信頼できるビジネスマンを表した伝統的な衣装です。個人的な役割は、自分の趣味や姿勢などを表すことです。古代においては、一般的に多くの文明で、衣装の社会的な役割が個人的な役割を上回っていたために、人々は自分の衣装を自由に選ぶことはできませんでした。現代の社会では、人々はその習慣から解放されています。ところが家に関して言えば、欧州では今でも家の外見は社会的な役割を持っています。あちらでは住宅は社会に属するものであって、所有者の個人的な趣味を表現するものとは考えられていないのです。なぜなら家が所有者よりも長くもった場合、その家は自分以外の別の誰かに所有されることになるからです。しかしそういったことは、寿命の短い日本の住宅には関係ありません。なぜなら30年という年数はあちらよりもはるかに短くて、人は人生に2回は家を建てるからです。これが表現形式の違いですね。
秋田県大館市の商店街。活気があるとは言いがたいようだ…。(写真:Masato Nakamura、鹿島出版会発行「シュリンキング・ニッポン」より。)
将来的に都市計画をする上で、そこからどんなことを学べますか?
私の主張は、未来を現在の状況に結び付けなければいけないということです。私たちが普段理想的なシチュエーションについて語る時、それは現状とは違う状況を意味しますから、理想とは常に現状の否定なのです。ですがこの国では特に、未来を現在と関連付けるべきです。その最たる論拠が、古くからある橋が首都高速に覆われてしまっている日本橋問題でしょう。小泉元首相は、橋の歴史的な価値を守るために首都高速を地下へ通すことを提案しましたが、私はこの案には懐疑的です。なぜなら現在の日本橋も、明治時代に架けられた時は、当時の街並みにそぐわない要素だったからです。明治時代には、通りにはまだ伝統的な黒い町家が軒を連ねていて、そういった意味では日本橋も異質なものだったのです。
北部の町、大館市の空き店舗をもう一枚。(写真:Masato Nakamura、鹿島出版会発行「シュリンキング・ニッポン」より。)
ですが後に首都高速が古い橋を覆い隠すように建設された時[1960年代]に、同じ議論が持ち上がりました。首都高速が完成した時は、それが日本の技術の象徴だと称えられましたが、その30年後には、昔伝統的な街並みを破壊した橋が称えられて、高速道路が非難されたのです。首都高速は、建設業界を活性化させるために地下に通されるのだと思います。私はよく日本人は「親の仕事をないがしろにして祖父の仕事を称える」というのですが、明治時代の人々が江戸時代を批判し、大正時代の人々が明治時代を批判したのもまさにそれです。
都市設計家は、小泉元首相に首都高速の移動を提案して、日本人は歴史的な記念物に対する敬意が足りないと言っています。問題は、古い構造物を壊すということは、先達から受け継いでいくものが何もないということです。そして父親の仕事をないがしろにすれば、祖父の仕事も残りません。なぜなら、自分の息子の代には父親の仕事が祖父の仕事になっているのです。これが歴史的な摩擦ですね。ですから、私としては橋と高速道路のどちらもが文化遺産であり、橋は積極的に西洋のものを導入した明治時代を象徴し、高速道路は利便性を象徴する建設の時代のものであると考えています。
それは本当に興味深いですね!東京では古い建造物はあまり残っていないので尚更に…。大野秀敏教授、今日はシュリンキング・ニッポンのお話をありがとうございました!
【お知らせ】
DVD付き書籍「シュリンキング・ニッポン」は、現時点では日本語で発売されていますが、日本におけるケーススタディ「縮小する都市」は英語のみで入手できます。

2 コメント

  1. 「シュリンキング・ニッポン」とは何とも何とも寂しいタイトルですね
    私の住む地方都市も有名な「シャッター街」を持つ町として有名なところなので このテの話には反応してしまいます
    日本の建築は30年から35年という、「世界でもっとも短い寿命を持っている」というのはショッキングな話で それは伝統的な日本建築の寿命はどうであったかも含めて掘り下げたいところです
    日本ではスクラップ&ビルドが当たり前な気風がありますがイタリアみたいなちょっと地下を掘ればジャカスカ遺跡が出てきてしまう土地柄では日本みたいなスクラップ&ビルドが羨ましいというような意見もあるようですね
    もし「日本の建築は紙と木で出来ている」という価値が短い建築寿命を当然としているなら戦略の変更を徹底させる必要があるのかもしれないですね





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